ダイアトニック・スケール上の任意の度数をルートとする新たな音の並び(スケール)をモードと呼びます。多くのメロディーは多かれ少なかれこのモードに準拠しながら織られていて、そのモード固有の特性や雰囲気を帯びます。
以下に7種類のモードをダイアトニック・スケール上の度数順に説明します。
インターバルは隣同士の音程差を半音数で表したものです。続くカッコ内に例としてCキーの場合の並びを載せておきます。
ここでの記載は概要です。詳細は音楽理論などの本を参照してください。
10ホール・ハーモニカの1番ホールの吹音で出る音程の音名をラベル・キー(または単にキー)と呼びます。
ポジションは、ラベル・キーと異なるルート・ノートを想定してハーモニカ演奏をするためのモード割当です。 ベンディング奏法と組み合わせると、ラベル・キーとは異なるキーのスケールで演奏することができます。 例えばラベルキーが「C」のハーモニカは、セカンド・ポジションを割当てると「G」キーの演奏が出来ます。
ラベル・キーをそのままルート・ノートとするモード割当てがファースト・ポジションです。ポジションの序数が1つあがる毎に5度上の音程の音名をルート・ノートとするモードが割当てられます。
ポジションを選択すると演奏キーを変更できるだけでなく、そのポジションに割当てられたモードの特質にあった曲調が演奏し易くなります。
ポジションの序数とその時のモードは下記のようになります。
注:7〜11thポジションはメジャースケール上にルート・ノートがないので通常使用されません。
GからF#までの各キーでのポジション毎のルート・ノートは、ファースト・ポジションから順番に下の表のようになります。
Key (1st) | 2nd | 3rd | 4th | 5th | 6th | 7th | 8th | 9th | 10th | 11th | 12th |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
G | D | A | E | B | F# | D♭ | A♭ | E♭ | B♭ | F | C |
A♭ | E♭ | B♭ | F | C | G | D | A | E | B | F# | D♭ |
A | E | B | F# | D♭ | A♭ | E♭ | B♭ | F | C | G | D |
B♭ | F | C | G | D | A | E | B | F# | D♭ | A♭ | E♭ |
B | F# | D♭ | A♭ | E♭ | B♭ | F | C | G | D | A | E |
C | G | D | A | E | B | F# | D♭ | A♭ | E♭ | B♭ | F |
D♭ | A♭ | E♭ | B♭ | F | C | G | D | A | E | B | F# |
D | A | E | B | F# | D♭ | A♭ | E♭ | B♭ | F | C | G |
E♭ | B♭ | F | C | G | D | A | E | B | F# | D♭ | A♭ |
E | B | F# | D♭ | A♭ | E♭ | B♭ | F | C | G | D | A |
F | C | G | D | A | E | B | F# | D♭ | A♭ | E♭ | B♭ |
F# | D♭ | A♭ | E♭ | B♭ | F | C | G | D | A | E | B |